こんにちは! ねこやです!
皆さん、AIイラスト楽しんでいますか!? SNSやブログでAIイラストを活用する人が増えていますが、最近注目されているのが白黒のAIマンガ風イラストです
AIイラスト、特にマンガ作品を作っているときって、こんなことを思っていませんか??

マンガと言えばやっぱり白黒が基本だし、白黒の画像を生成したいなぁ~
AIイラスト・マンガではカラーが主流ですが、白黒は独自の雰囲気と演出力があり、手軽に漫画的な印象を出すことができます。
- ブログやSNSで「セリフ付きのコマ割り風画像」を投稿
- ゲームや小説のワンシーンを「白黒の情景」で演出
- 書籍や広告に使える「ノスタルジックな雰囲気の挿絵」
白黒のイラストには一定の需要や、効果的な使い道があります!本記事では、Stable Diffusion(A1111/Forge系)を使って、白黒のAIイラストを作るための方法についてを分かりやすく解説していきます。
Text to Image(T2I)で生成する
主プロンプト:monochrome
AIイラストはほとんどがカラーで出力されることが前提なので、狙って白黒のイラストを生成するには、プロンプトの制御が書かせません。
色々とやり方はありますが、もっとも簡単なやり方としては”monochrome”をポジティブプロンプトの一番最初に挿入するのがいいです! プロンプトは一番最初の単語から強く効いてくる傾向があるので、作品全体のテーマ「白黒表現」に深く関わるプロンプトを先頭に持っていきましょう
プロンプトが短い場合には、文末でも構いませんが、文字数が増えれば増えるほど文末では効果が薄れますので、先頭に入れるクセ付けをするのがオススメです
monochrome:モノクロ AIイラストでは一般的に白と黒の2色になります。
ここで下の画像をご覧下さい。同一Seedでプロンプトにmonochromeをいれた/入れていないで比較したものです。


プロンプト:monocrome(左の画像のみ),1girl,v,smile,
ネガティブ: bad quality,worst quality,worst detail
Steps: 20, Sampler: Euler a, CFG scale: 7 Clip skip: 2
Seed: 3016599769 Size:768x1312px
明らかにmonochromeが効いているのがわかりますね。ただ、想像していたマンガ風とは少し違う印象があります。
補助プロンプトで補強する
monochromeはあくまでもモノクロ二色の意味合いなので、作りたいマンガ風に近づくように、補助プロンプトを追加していきましょう。
この補助プロンプトにも色々ありますが、よく使われるプロンプトとして”lineart”,”white and black”,”sketch”が組み合わせとしては相性が良いです
lineart:ラインアート 線だけで描かれたイラスト
white and black:白と黒 用紙の白と、インクの黒を強調するためにいれる
sketch:スケッチ(手書きスケッチ) 手で書いたような線の印象が出る
先程の例と同様に、これらのプロンプトを組み合わせたものを比較します。それぞれ微妙に違ってきますね



左:monochrome,lineart,white and black,sketch,1girl,v,smile,
中央:monochrome,lineart,white and black,1girl,v,smile,
右:monochrome,lineart,,1girl,v,smile,
ネガティブ: bad quality,worst quality,worst detail
Steps: 20, Sampler: Euler a, CFG scale: 7 Clip skip: 2
Seed: 3016599769 Size:768x1312px
このようにT2Iでプロンプト制御することで白黒でのモノトーン表現が可能となります。
しかし、見ておわかりの通り一つ欠点があり、モデルやプロンプトによっては若干色味が残ったり、白黒よりもグレースケールの色味のイラストになりがちです。
このままでも気にならないのであればよいですが、そうでない方向けにこの弱点を克服方法を紹介します
image to image(I2I)で生成する
元画像は”白色無地画像”
I2Iは入力された画像を元に新しい画像を生成する技法です。このI2Iをうまく利用すると、背景が真っ白なイラストを簡単に生成することができます。
以下、使用した白画像です。(環境によっては・・・・何も表示されてないかもしれません)

やり方は簡単です。まず上の画像をI2Iの元画像に設定して、プロンプトには先程説明したmonochromeを含む、作りたい白黒イラスト用のプロンプトを入力します。
次にDenoise Strengthを高めの値に設定します。大体0.8~0.95くらいの間で調整します。
あとは画像のサイズなどはお好みで設定してください。私の場合、基本的な作品サイズを一貫して768×1312に固定していますので、入力する白画像もそのサイズで生成していますが、作品と白画像の大きさは一致している必要はありません
ここまで入力したらあとは生成ボタンをクリック! 以上!簡単ですね
今回、以下の生成条件を入力しました。出来上がったイラストがこちらです。Denoise Strengthごとに並べます。



左:Denoising Noise :0.8
中央:Denoising Noise :0.85
右:Denoising Noise :0.95
ポジティブ:monochrome,1girl,v,smile,
ネガティブ: bad quality,worst quality,worst detail
Steps: 20, Sampler: Euler a, CFG scale: 7 Clip skip: 2
Seed: 3016599769 Size:768x1312px
元々が白画像なので、Denoise Strengthが低いほうが元画像に近い=白っぽくなりますね。このあたりはタッチによって使い分けていただけばいいかな、と思います。
LORAをつかう
T2TでもI2Iでもなんか違うな~という場合はLORAを使用するのも一つの手です。
こちらの記事で、ComfyUIでの例ですがLORAを使って白黒マンガ生成の検証をしていますので合わせてご参考ください。
ただし、効く・効かないがモデルによりますし、LORA学習された画風の影響を受けます。なのでLORAでの白黒化はどちらかといえば作成したイラストの調整・味付けに使う感じで、白黒化の中心にするのはあまりオススメではないという印象です
まとめ|ちょっと工夫するだけで、白黒AIマンガも思いのままに
AIで白黒のマンガイラストをつくるのは、少し難しそうに思えるかもしれませんが、ちょっとしたコツを押さえるだけで、グッと理想に近づけることができます。
本記事では、特に効果的な方法として以下のポイントを紹介しました。
- monochromeの使用:プロンプトの先頭に配置することで白黒化を強く指示
- 補助プロンプトの追加:「lineart」「white and black」「sketch」などで雰囲気を補強
- I2Iで白無地画像を使う:背景や余計な色味を排除し、純粋な白黒ベースに変換
- Denoise Strengthの調整:0.8〜0.95の範囲で雰囲気の違いを調整可能
- LoRAの使用:追加の調整や絵柄の個性出しとして活用(主軸には不向き)
これらの方法を組み合わせることで、「たまたま白黒になった」ではなく、「狙って白黒マンガ風に仕上げる」ことができます。
いろいろ試しながら、自分の好みに合ったスタイルを探してみてくださいね。
でわでわ! ねこやでした!!
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